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項羽と劉邦 King's War

僕の周りでは大不評の中国ドラマの記事ですが、おそらく中国ドラマ関連はこれが一区切りになると思います。中国史については引き続きブログで書きまくるでしょうが。


2010年制作の三国志 Three Kingdomsの2年後、2012年制作。三国志と同じく高希希(ガオ・シーシー)が監督をつとめ同じ役者も多数出演している「項羽と劉邦 King's War」。具体的には呂布と項羽、劉備と始皇帝、曹丕と胡亥、魯粛と張良、張飛と樊噲、袁紹と趙高、荀彧と李斯などが同じ役者です。



日本では三国志に次ぐ人気を誇るのが楚漢戦争の時代。個人的には登場人物も多く期間も長い三国志よりもとっつきやすく、ドラマ性やキャラクターもはっきりしていて中国史に興味のない方には一番オススメの時代です。


僕個人は司馬遼太郎の小説「項羽と劉邦」に横山光輝の漫画「項羽と劉邦」と2ちゃんねる系の創作物くらいしか読んでいませんが本当に面白いです。あと映画「項羽と劉邦~その愛と興亡~」も見ました。この映画は名作ですねえ。


簡単に内容とあらすじを解説。


秦の始皇帝が中国を統一した後、始皇帝は全国を巡幸します。しかしその最中に始皇帝は病死。始皇帝の死後、その暴政から全国で反乱が勃発。時代は再び戦国時代に逆戻り。その中で秦打倒の原動力となり、後に天下の覇権をかけて争った二人の英雄。主人公はかつて秦に滅ぼされた楚の国の貴族項羽と、沛という町の小役人だった劉邦。項羽と劉邦は100回戦った。戦いの天才項羽の前に劉邦は99回敗れるも最後の1回でついに勝利し、項羽を滅ぼして漢を建国した。※神保の中学時代の社会科の教師の説明による 実際に項羽と劉邦が直接戦った回数はもっと少ない。


史記※1の記述は小説的な脚色がされており史実かどうかはかなり怪しい部分もあるのですが物語として優れていたために後世まで語り継がれてきたのでしょう。最後の四面楚歌も物語のラストに相応しく、涙なしには見れません。三国志以上によく出来ていると思います。


※1 史記・・・前漢の司馬遷が著した中国最初の正史。神話の時代から前漢の時代までの歴史が紀伝体で書かれる。漢書と並び中国二十四史の双璧をなす。


「項羽と劉邦」についても三国志同様に好きすぎて語りだしたら10年あっても足りないのですが、どうしても触れておきたい部分だけ書きます。


高校の漢文の授業で「四面楚歌」の場面を習ったときのこと。項羽が虞美人との別れの際に詠んだとされる「抜山蓋世」の詩。歴史的にすごく重要な場面で唄われたとはいえ当時の僕は文言が美しいわけでも人間界の真理を突いているわけでもなく、「そんなにいい詩か?」と思っていました。しかし漢文の先生が「ここはいい部分ですね。『虞や虞や』」と言ったのを聞き少し衝撃を受けました。中国史が好きとかいいながら古文漢文など全く興味なく全然勉強していなかった私ですが、言葉に対して少し感覚を研ぎ澄まさないといけないなとその時思いました。発音すると「ぐやぐや」でたった4文字ですが、言われてみれば敗北を覚悟した項羽の無念と恋人への複雑な感情が読み取れます。この経験は今も音楽に活きていて、何気なく聴いていると聴き逃してしまう部分でも心を込めて弾くように心がけています。ちなみにドイツに住んでいるときに中国人の友達にこの抜山蓋世の詩を読んでもらいましたが(もちろん中国語で)ものすごく美しく二度目の衝撃を受けました。


さて、この中国ドラマ「項羽と劉邦 King's War」は1話とYoutubeに転がっている一部の場面しか見ていませんが、「三国志 Three Kingdoms」と同じ制作陣というだけあってなかなか内容が期待出来ます。上記の有名な韓信の股くぐりの場面では韓信に好意を寄せている町娘がその現場を目撃しているという設定です。股くぐりをしている韓信を見て町娘が涙を浮かべ「ひどい!」と言っていますが、これは股をくぐらせた無頼漢に言っているのか股をくぐった韓信に幻滅して言っているのか自分では判断に迷うところです。しかしわざわざこのような女の子を登場させたということは韓信と再会するシーン、もしくは出世した韓信の噂を聞くシーンが絶対にあるはず。



見てぇーーーーーーーーーーーーーー!!!!!




この先の展開がめちゃくちゃ気になります。DVDでもレンタルして全話見たいのですが、時間と経済的理由からまだ見れないでいます。韓信といえば楚漢戦争では三国志の諸葛孔明以上の超重要人物。高校生のころまでは中国史の好きな武将第1位でした。King's Warでは声優さんが少し心許ないですが、この後の国士無双っぷりも見てみたい。史記では大好きな竜且との決戦の場面も見たい。そして垓下の戦い直前に蒯通の助言で劉邦を助けに行くか悩む場面。どう描かれるのか。そしてあの女の子は股くぐりしていた男が天下の大将軍(あるいは斉王か楚王になった後?)になったと知ってどう思うのか。もちろん項羽と劉邦の興亡も。見どころたくさん。


まっだまだ書きたいことがあるのですが、今回はこの辺にしておきます。韓信一人についてすらまだまだ書き足りないのですが、他の三傑や陳平、主人公の項羽と劉邦に范増や劉邦の功臣に呂雉に虞美人と書いたらキリないですね。始皇帝や李斯、章邯といった秦の人間に斉の田氏、彭越や英布は?ともなっていきますし。


それから簡単ではありますがスケジュールのページ更新しました。現段階の2020年の予定について少しだけ書いてあります。あと、レッスンについての問い合わせも少しいただいたので新年明けたあたりでブログでレッスン内容等について詳しく書けたらと思います。


それではみなさんよいお年を。



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